おみずごくごく

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ビジネス書ご紹介*『あなたの話はなぜ「通じない」のか』

 前回の記事に続いて山田ズーニー氏著ビジネス書をご紹介!

あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

 

  

 

minminzemi.hatenablog.com

 上記の記事で紹介した著書より前に出されているもので、

人とのコミュニケーションで傷ついたり苦しんだりする人は弱い?

実は志しが高いのではないだろうか?

 という題のもと、

社会人として「自分の想いで人と通じ合う」をゴールとして目指すためのハウツーを教えてくれる。

職場でなぜか伝えたいことが伝わらない・・・。これでは話にならないと思い、手がかりを得ようと購入に到ったのだが、思いの外、「内面で関われないとき、人は傷つく」と著者が書いているように、共感・同情から導入が始まっているため、感じていた疎外感から救われるような気持ちになれた。

 

以下に要約抜粋していきたい。

 

伝えなきゃ、伝わらない。わかってもらえないとき、落ち込んだり、相手をうらんだりする前に、2つ自問してみよう。

 

わかってもらうために、自分はどんなことをしてきたのか?自分は人のことをわかろうとしているのか?

1.論理で通じ合う大原則 意見となぜ

 

「なぜ」を考え、「なぜ」を伝える。自分の言いたいことと、それを裏付ける確かな根拠があれば、まずは通じる。コミュニケーションでこんがらがったときは、いつでも落ち着いて「意見となぜ」を思い出す。

 

自分の内面で社会と関わっていきたいなら、まず自分の言いたいこと(=意見)をはっきりさせることが必要。考える道具「問い」を使って自分でものを考える

 

・相手がいちばん言いたいことは何か?(意見)

・相手は、何を根拠に、あうりはどんな理由で、そういっているか?(なぜ)

 

最低この2つが聞き取れればコミュニケーションができる。まず、「相手がほんとうに言いたいことは何か」、思い込みを排し、最後まで相手の話をよく聞く一気に聞き終わった時点で、「相手がいちばん言いたいこと」を確認する。「意見」がつかめたら、その理由を押さえる。

 

論理的に話すコツは、要するに「決め」。自分で考えて、決めて、打ち出す。その「決め」が的確で、かつ個性的であるほど、聞く人は意味を感じる。

 

話全体を貫く幹のような問いを「論点」という。

論点を選ぶ3つの基準

1 あなたが心か話したい問いか?

2 時間内に自分の力量(知識・経験など)で扱いされる問いか?

3 要求に叶った問いか?

 

話の構成は大切!

論点→なぜ→意見

 

先にメディア力ありき。言葉は関係性の中で、相手の感情に届く。

自分にふさわしい「メディア力」を相手の中に刻むために、「情報占拠率」を意識してみる。(3年間ずっとノーミスでやってきた論田くんのミス⇔異動してきていきなり論田くんのミス)

 

コミュニケーションでは、出会いからはじまって、相手から見たあなたの「メディア力」が決まるまでの間が肝心。初めの方が慎重さがいる。ここで、かっこつけるのでもなく、でも、自分以下にもならず、等身大の自分の良さが伝わるのが理想。

(しかし、普段とても穏やかなあなたが、その日はたまたま嫌なことが重なり、攻撃的になっている場合、自分にうそのないということで、相手にきついことを言ってしまっても、相手にとっては情報の100%になってしまうので、初対面の相手、まだ付き合いの浅い相手には、すこし慎重になって考える)

まず等身大の自分を伝え、相手の中に自分のふさわしいメディア力ができて、それから意見してたほうが、自分の話はずっと伝わる。

 

自分は、何で食っていきているのか?お金の流れを追ってみる。

お金は社会に通用するもの。その流れを追えば、自分の仕事との接点や、社会での循環が見えてくる。

自分が食べていっているお金は、もともと、だれのお財布から出てきて、どこをどう流れて、自分のところへ入ってくるか?人がお金を払うとき、なにがしかの共感が生まれている。何に対して共感が生まれているだろうか?

 

自己紹介は意外に印象が強い。それをきっかけに、あとで話しかけてもらったり、何年もたって、本人さえ忘れた自己紹介を、他人が憶えていることもある。初対面の人との、信頼関係のはじまりにくる言葉だからだろう。いわば「種」。どんな種を蒔くかで育つ関係も違ってくる。

 

→前の人をマネしない(前の人から引き継いで、なんとなく趣味などの自己紹介をしてしまうと、やる気が無く聞こえてしまう)、自分の主旋律を伝えるーともかく、「今から未来に向けて自分は何をやりたいか?」だけは言っておく。今から未来に向けてどうしたいか、自分を「意志」で証明する。今から未来に向けてどうしたいか、自分を「意志」で証明する。信頼される自己証明の鍵は、今から未来にどうなりたいか、自分の「意志」だ。

 

一発で通じあう力、会話を成立されるために最も必要な力とは、「理解力」だ。最低限、「理解力」があれば、コミュニケーションの入り口のところで、すっとんきょうな会話をしたり、相手に不信感を植え付けたりする心配がない

 

まず、相手の「問い」を受ける。これが信頼の会話術へのスタートライン。会話がねじれやすい人は、「相手の問いを鸚鵡返ししてみる」という初歩的な技術で防げる。

 

通じるものには根拠がある。

1.伝えたいものがある(切実な動機)。

2.伝えるだけのものがある(10年以上の経験に象徴される)。

3.伝える技術がある(表現技術)。

 

 

章をまたがって羅列しているのでわかりにくく申し訳ないが、実際には各章に分かれて、様々な例をだしながら、論理的にいかに「伝えて」いくか話が進めらる。

 

ズーニー氏の著書は「メディア力を高める」という題に沿った実用的なものであるのだが、一方「内面でつながる」社会での在り方という大きな命題を持つ。

 

即物的にテクニックを修得するだけでなく根幹の自らの「在り方」を提案してくれるため、自らの血と肉となると同時に非常に励まされるのだ。